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三輪壽雪 休雪 破格の創造展
智美術館開館10周年記念

2013 年1月 19日(土)~ 3 月31日(日)
菊池寛実記念 智美術館

  「萩焼」の重要無形文化財保持者、三輪壽雪氏(十一代休雪 本名 節夫 1910~2012年)の代表作と、壽雪氏の長男、当代休雪氏(本名 龍作 1940年~)の代表作を山口県立萩美術館・浦上記念館のコレクションを中心にご覧いただきます。
 三輪家は長州藩の御用窯として江戸時代前期から続いてきた萩焼きの名門陶家です。歴代休雪の名を継承し、萩焼の伝統技法を現代に伝えています。
 壽雪氏は茶陶を制作の中心に据え、三輪家の伝統の上に独自の個性を表出させた造形を追求してきました。ことに近年の荒々しい肌を持つ鬼萩手の茶碗は圧倒的な存在感をあらわし、豪快な割高台の造形とともに作者の境地を象徴しています。
 一方、十二代休雪氏は、萩焼きの手法による彫刻的な作品を制作し、自身の内的世界を表現しています。「愛(エロス)」と「死(タナトス)」という本質的なテーマを自らのライフストーリーと重ね合わせて造形化した表現は、具象的で具体性に富み、見る者に分かりやすく強烈な印象を与え、ときにそこはかとなく漂うユーモアは明るさと爽快感をもたらします。
 本展では壽雪氏の作陶を7点に代表させ、十二代休雪氏については「ハイヒール」や「LOVE」などの初期の作品から近作の「龍人伝説」にいたるまでの38点を選びました。作陶への揺るぎない信念から生まれた父子二代の「破格の創造」をどうぞご鑑賞ください。
 最後になりましたが、昨年12月11日、ますますのご長命をと思っておりました壽雪氏のご逝去の報に接しました。心からご冥福を祈る次第です。


2013年1月
菊池寛実記念 智美術館
館長 林屋晴三

菊池寛実記念 智美術館
105-0001
東京都港区虎ノ門4-1-35西久保ビル
TEL.03-5733-5131
http://www.musee-tomo.or.jp